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NASとクラウドストレージの違いを解説|6つの項目で比較

公開日:
更新日:
2024/04/25
目次

オンラインストレージはクラウドサービスの一種であり、インターネット上にデータを保存できるサービスです。増え続ける会社のデータを業務データをファイルとして適切に管理するのに向いています。基礎知識やクラウドサービスとの違い、メリット・デメリットを紹介します。

NASの基本知識

NAS(Network-Attached Storage)は、外付けHDDのようにデータを保存・管理できるストレージ機器ですが、ネットワークを通じて接続するため、複数の端末から同時にアクセスすることができます。以下で、データを共有するには非常に便利なストレージであるNASについて、メリットやデメリットについて解説していきます。

NASとは社内のネットワークに接続して使うHDD

通常、ハードディスクは有線ケーブルで各端末に個別に接続して利用されます。しかし、NASはネットワークを通じて接続するため、複数の端末からデータを同時に共有することが可能です。 また、比較的小型であるため専用のサーバー室を設けるといった必要がなく、簡単にデータの中央管理が可能です。

NASのメリット

NASを導入する最大のメリットとしては、その手軽さとコストパフォーマンスの良さがあげられます。複雑な設定作業を必要とせず、手軽に運用を開始できることは、特に小規模オフィスにとって大きな利点です。 また、サーバー用の高価なコンピュータやライセンス購入が不要であるため、導入コストが低い点も大きなメリットと言えるでしょう。加えて、コンパクトな設計により設置場所を選ばないのも大きな魅力です。

NASのデメリット

一方で、NASは機能や容量の拡張性に限界があり、高度なシステム機能を求める場合には不向きかもしれません。データ量が増えると転送効率が低下することや、アップロードされたデータの直接編集ができない点もデメリットとして挙げられます。ただし、最近ではこれらの欠点を補う機能を備えたNASも登場しており、追加機能によってファイルサーバーに匹敵するスペックを実現する製品も増えています。 NASは、その使いやすさと経済性から多くのビジネスシーンで活用されていますが、導入を検討する際には、これらのメリットとデメリットをしっかりと理解し、自社のニーズに合った選択をすることが大切です。

クラウドストレージとは

クラウドストレージとは、インターネットを介してどこからでもアクセスできるデータを保存・管理できる場所またはサービスのことです。これにより、物理的なストレージデバイスに依存することなく、ファイルやデータを安全に保存・共有することが可能になります。以下では、クラウドストレージの基本知識や、そのメリット・デメリットについて見ていきます。

ファイルサーバーを通じてデータ共有ができるサービス

クラウドストレージは、ファイルサーバーを通じてデータを共有するサービスです。これにより、ユーザーは地理的な制約に関係なく、インターネットがあればどこからでもデータにアクセスできます。企業や個人がデータをクラウド上にアップロードすることで、複数のデバイスからそのデータを閲覧、編集、共有することが可能になり、コラボレーションの効率が大幅に向上します。

クラウドストレージのメリット

クラウドストレージの最大のメリットは、そのアクセシビリティと柔軟性です。データをクラウドに保存することで、いつでも、どこからでもアクセスできるようになります。また、物理的なストレージデバイスの購入や設置、メンテナンスの必要がなく、コスト削減にもつながります。さらに、クラウドサービスプロバイダーによる自動バックアップ機能により、データの安全性も高く、災害時のリスクも大幅に軽減されます。

クラウドストレージのデメリット

クラウドストレージにはいくつかのデメリットも存在します。最も顕著なのは、データのセキュリティとプライバシーに関する懸念です。クラウドサービスプロバイダーを信頼することになるため、不正アクセスやデータ漏洩のリスクが常に伴います。また、インターネット接続に依存するため、接続が不安定な場所ではデータへのアクセスが困難になることがあります。さらに、大量のデータを扱う場合、アップロードやダウンロードに時間がかかることもあり、特に大規模なファイルを扱う場合には作業効率が落ちる可能性もあります。

オンラインストレージってどのようなもの?

オンラインストレージは、インターネット上にデータを保存できるサービスです。どこからでもアクセス可能なことや、自動同期機能が備わっていることなどの特長があります。

オンライン上でデータ保存する

ストレージとは、PC内のハードディスクやUSBメモリなど、データの記録媒体を指します。インターネット上に存在するストレージがオンラインストレージです。 一般的なストレージと同様に、オンラインストレージもデータ保存できます。物理的な記録媒体を使わず、インターネットを介してオンライン上にデータ保存できることが特徴で、「どこからでもアクセス可能」「大容量のデータを保存・共有できる」「機器の故障や障害に備えたバックアップが不要となる」といったメリットがあります。 また、オンラインストレージは、サービス提供会社を通して利用します。無料と有料のサービスが存在し、利用可能な容量はプランによりさまざまです。

オンラインストレージの基本的な仕組み

オンラインストレージは、PCに内蔵されたハードディスクと同じように、新規データの保存や既存データの編集ができます。 オンラインストレージにおける仕組みのひとつとして、データの自動同期機能が挙げられます。同期とは、複数の端末間で、指定したデータを同じ状態に保てる機能です。 クラウド上への自動同期機能があれば、異なる端末で同じデータを編集する際に、ダウンロードやコピーをする手間が省けます。自動バックアップシステムとしても役立つでしょう。 複数のPCで同じデータを編集する場合も、データを常に最新の状態に保てるため、各端末での更新状況を気にする必要がありません。 また、編集や参照する際には、サービスによってPCのローカルディスクに同期データが作成されるものと非同期のまま使えるものがあり、PCの紛失や盗難のリスクを考えると、非同期型の方がよりセキュリティ的には安心です。

オンラインストレージはクラウドと違うの?

オンラインストレージは、クラウドストレージとよく混同されます。クラウドの意味が分かれば、両者の違いを理解できるでしょう。

オンラインストレージはクラウドストレージの一種

クラウドとは、「インターネット上で提供されるITリソースを、利用したいタイミングや量に合わせて利用できる形態」のことです。 クラウドサービスで利用できる主なITリソースとしては、データベース・アプリケーション・ストレージなどが挙げられます。 従って、オンラインストレージはクラウドストレージサービスで提供されるITリソースの一部を指すことになります。 また、クラウドサービスは、ソフトウェアを提供する「SaaS」、開発環境を提供する「PaaS」、インフラを提供する「IaaS」の3種類に大別できます。 ほとんどのクラウドサービスはSaaSに分類され、クラウドストレージサービスもSaaSの一種です。

オンラインストレージとNASでは明確な違い

ストレージの一種には、「NAS」と呼ばれるものがあります。NASは、Network Attached Storageの略称であり、有線無線でLANに直接接続して利用するハードディスクドライブです。 インターネット上に存在するオンラインストレージと違い、NASは機械を購入する必要があります。比較的安価で手軽に導入ができること、保管データを社外へ持ち出すことなく保管できることがメリットです。 NASは事業者が提供するサービスではないため、毎月の利用料が発生しません。ただし、最初の購入費用と定期的なメンテナンスは必要です。また、盗難や紛失、火災による消失のリスクに備え、保管場所の施錠状況や監視、空調などの環境の管理が必要となります。機器故障に備えたバックアップの実施や障害発生時には一時的にデータにアクセスできなくなったり、最終バックアップ時点までしかデータ復旧ができない等のデメリットもあります。

有料と無料のサービスが存在する

オンラインストレージには、有料と無料のサービスがあります。無料のサービスは個人用として、法人はよりセキュリティや管理の機能が充実した有料サービスを使用することが一般的です。 無料のサービスは、機能や容量に制限がかかっています。少量のファイルを一時保管しておきたい場合に向くでしょう。主なサービスとして、Dropbox・Google Drive・OneDriveなどがあります。 有料のサービスは、多機能かつ大容量である点がメリットです。セキュリティ面においても、安心して利用できます。Box・Fleekdrive・Secure Storageなどが、代表的な有料サービスです。 ほとんどの法人向けサービスでは、お試し用として無料版が用意されています。最初は無料版を利用し、利用端末や容量が増えてきたら有料版に移行するのも一つの方法です。

オンラインストレージを使うメリット

オンラインストレージには、「どこからでもアクセス可能」「大容量のデータを保存・共有できる」「パックアップに利用できる」といったメリットがあります。利用を検討する際の参考にしましょう。

メリット1:アクセスする場所や端末を選ばない

オンラインストレージは、インターネットにつながってさえいれば、どこからでもアクセスできます。職場・自宅・外出先など、場所を問わず利用できることがメリットです。 利用する時間や端末の制限もありません。ネットにつなげたPC・スマホ・タブレットを使えば、24時間いつでもアクセスできます。 遠く離れた端末同士で、同時に作業できることも魅力です。テレワークで在宅勤務している人や、出張で遠方にいる人とも、同じデータを同時に編集できます。

メリット2:大容量のデータを共有できる

オンラインストレージのメリットとして、大容量のデータを保存・共有できることも挙げられます。 社内で部署ごとのPCにデータを保存している場合、横断的なデータの共有は面倒な作業を伴います。しかし、オンラインストレージを使えば、各部署から全てのデータにアクセスすることが可能です。 膨大な紙資料がある企業なら、PDFにデータ化しオンラインストレージに保存することで、ペーパーレス化につなげられます。業務をぺーパーレス化することで、紙資料の保管コストや紙代・トナー代を削減できるでしょう。また、出社しなくても作業が行える業務が増えることでよりテレワークを導入しやすくなります。 また、社内外での情報共有をメールへのファイル添付で行っている場合に、共有するファイルの容量や数には制限がかかることがあります。また、昨今話題になっている、ファイルをZip形式にしてメールへ添付し、パスワードを別送するいわゆるPPAPという方式でのファイル共有は、お互いの手間や効率性のわりにセキュリティ面での効果は高くなく、むしろ送信先の企業のセキュリティチェックの対象外となることが指摘されています。オンラインストレージのサービスには、簡単で安全にファイルを共有する機能を持っているものもありますのでそちらを利用できることもメリットのひとつと言えます。

メリット3:機器の故障や障害に備えたバックアップが不要となる

PCで作成したデータをPCのハードディスクに保存すると、PCがウイルス感染したり壊れたりした場合に、ファイルが消失してしまう可能性があります。 しかし、オンラインストレージをメインのファイルサーバー・NASに代わる仕組みとして利用しておけば、PCに何らかのトラブルが発生しても、大切なファイルが消失することはありません。 オンラインストレージサービス提供会社のクラウド上でのデータの持ち方や障害時の体制、バックアップ頻度を確認しておくことで、万が一の障害時にも業務への影響を最小限に留めることが可能です。

オンラインストレージのデメリット

オンラインストレージは、セキュリティ管理やトラブル発生時の対応が甘くなると、何らかの損害を被る恐れがあります。ここではデメリットも理解しておきましょう。

デメリット1:セキュリティ管理が甘くなる恐れ

オンラインストレージはインターネット上に存在するため、不正アクセスの対象となることがあります。 サービスを提供している事業者側でも、通常は強固なセキュリティ体制を整えています。しかし、無料サービス等では、セキュリティ対策や暗号化などの不備により、サイバー攻撃を防げないケースもあるでしょう。不正アクセスを受けると、個人情報や機密情報などの重要なデータが流出してしまいかねません。 サービスを選ぶ場合は、サービス基盤やアプリケーション開発・提供におけるセキュリティ対策を万全に行っているかという点をサービス提供会社にしっかりと確認しましょう。保管するデータが国内限定か海外も含めたデータセンターに保管されるのかも確認しておくとよいでしょう。 また、利用する側としても、会社・組織のセキュリティ運用ポリシーに適合できるか、システム管理者による適切なアクセス権限の付与やユーザーの利用状況やファイルの取り扱いについて、監査ログなどでしっかりと把握できるかを見極める必要があります。 合わせて利用者に対しては、ユーザーIDやパスワードの管理について意識を高めてもらう必要があります。

デメリット2:障害発生とデータ消失のリスク

インターネット経由でアクセスするオンラインストレージは、ネットワークに不具合が生じた際にアクセスできなくなります。 オンラインストレージサービス自体に障害が発生した場合も、一時的にアクセスできなくなることがあるかもしれません。万が一、アクセス不能になっている間は、データを参照・編集ができなくなる可能性がありますが、サービスによっては、一時的にインターネット環境が不安定であったり、オフラインになっても業務が継続できるものもあります。 また、オンラインストレージに保存しているデータが、運営側のトラブルにより、まれに消失してしまうリスクもあります。 オンラインストレージの運営側がしっかりとしたデータ保全の仕組みを提供している場合もあります。導入検討の際には、提供会社のデータ保全の仕組みやネットワーク不具合時や回線状況が悪い時にもオフラインで業務を継続できる仕組みがあるかを確認しておくと安心です。また、いざ障害発生時にサポートや対応の窓口が日本国内にあり日本語で問い合わせができるかも確認しておきましょう。

NASとクラウドストレージの違いを比較

NASとクラウドストレージは、どちらもデータの保存と共有に利用される人気の高いソリューションです。しかし、これら二つのストレージオプションには、異なる性質があります。以下では、NASとクラウドストレージの被害について比較していきます。

比較項目NASクラウドストレージ
導入・運用コスト初期投資が必要だが、長期的にはコスト効率が良い低い初期コストだが、使用量に応じて運用コストがかかる
複数人での作業のしやすさネットワーク内で簡単に共有可能インターネット経由でどこからでもアクセス可能
運用の工数物理的なメンテナンスやアップグレードが必要サービスプロバイダーがメンテナンスを担当
操作のしやすさ専門知識が必要な場合がある一般的にユーザーフレンドリー


導入・運用コスト

NASは、初期にハードウェアの購入が必要となりますが、一度設置すれば追加の費用は最小限に抑えられます。一方、クラウドストレージは初期コストが低く抑えられるものの、使用するデータ量やサービスの範囲に応じて月額費用が発生します。長期的に見ると、NASは大量のデータを扱う場合にコスト効率が良くなる可能性があります。

複数人での作業のしやすさ

NASは社内ネットワークを介して簡単にデータ共有が可能で、オフィス内でのコラボレーションに適しています。クラウドストレージはインターネットを通じてどこからでもアクセスできるため、リモートワークや外出先からの作業に最適です。

運用の工数

NASの運用には、物理的なメンテナンスやアップグレードが必要となることがあり、これには専門的な知識や追加の工数が必要になる場合があります。クラウドストレージの場合、サービスプロバイダーがサーバーのメンテナンスやセキュリティ更新をするため、ユーザーはこれらの作業の必要はありません。

操作のしやすさ

NASは設定や管理にある程度の専門知識が必要になることがありますが、一度設定を完了すれば、ネットワーク内のユーザーが簡単にアクセスできるようになります。クラウドストレージは、インターフェースが直感的で、専門知識のないユーザーでも容易に使用可能です。

NASとクラウドストレージの選び方

データの保存と共有には、NASとクラウドストレージの二つの主要な選択肢があります。どちらを選ぶかは、組織のニーズ、データの安全性、管理のしやすさ、規模など、多くの要因に依存します。以下では、それぞれのシナリオにおいてどのように選択すればよいかを紹介していきます。

データ共有の安全性を重視したい場合

データの安全性を最優先する場合、NASが適していることが多いです。NASは物理的なデバイスであり、社内ネットワーク内で完結しているため、外部からの不正アクセスのリスクを軽減することができます。また、アクセス制御や暗号化など、データ保護のための追加的なセキュリティ機能を設定することが可能です。

管理負担を抑えてデータ保管・共有を行いたい場合

管理の手間を最小限に抑えたい場合は、クラウドストレージが好ましい選択肢となります。クラウドストレージサービスは、サーバーのメンテナンスやセキュリティアップデートをプロバイダーが行うため、ユーザー側の管理負担が軽減されます。また、スケーラビリティが高く、必要に応じて容量を柔軟に増減できるため、管理の手間が少なくて済みます。

社内など小規模でデータを共有をする場合

社内や小規模な環境でのデータ共有には、NASが適しています。NASはローカルネットワーク上で簡単に設定・運用することができ、ファイルの共有やアクセスが迅速に行えます。また、一度設置すれば、追加のコストなしで長期間使用できるため、小規模な組織にとってコスト効率の良い選択肢と言えます。

NASとクラウドストレージの併用もおすすめ

NASとクラウドストレージの併用は、柔軟性とセキュリティのバランスを取りたい場合に最適な選択肢です。例えば、重要なデータはNASに保存し、アクセス頻度の低いデータやバックアップはクラウドストレージに保存することで、データの安全性を確保しつつ、コスト効率とアクセスのしやすさを両立させることができます。このように、両方の利点を活かすことで、組織のニーズに合わせた最適なデータ管理戦略を実現できます。

まとめ

クラウドストレージの一種であるオンラインストレージは、インターネット上にデータを保存できるサービスです。 アクセスする場所・時間・端末を選ばないことや、大容量のデータを共有できることなどのメリットがあります。

有料や無料のサービスがあり、サービスごとに機能や容量が異なります。法人用であれば機能や容量が充実した有料サービスをお勧めします。 セキュリティ面や障害発生時のデータ保全の仕組み、問い合わせ先などを事前に確認し、自社に合ったオンラインストレージを選択し、業務効率を上げながらも大切なデータはしっかりと守りましょう。

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