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テレワークにクラウドサービスは必要?おすすめの理由と導入手順

公開日:
更新日:
2024/02/02
目次

テレワークを導入するときには、クラウドサービスの活用がおすすめです。クラウドサービスの導入を検討するに当たり、クラウドの基礎知識をチェックしましょう。クラウドサービス導入までの手順も解説します。

クラウドについて

クラウドサービスを使いテレワークを導入するために、まずはクラウドについて見ていきましょう。特徴やメリット・デメリットを理解することで、自社に合うクラウドサービス選びに役立ちます。

そもそもクラウドって何?

クラウドとは、インターネットなど、ネットワークを経由してユーザーにサービスを提供する形態のことです。IT関連のさまざまなサービスは、これまでソフトウェアとしてPCへインストールして使う方法がスタンダードでした。一方、クラウドサービスを利用すると、インストールの必要はありません。サーバーの設置も不要のため、自社が今必要としている機能を低コストでスピーディーに利用できます。インターネットを通し、いつでもどこでも必要なときにサービスを利用できるのも特長です。身近なクラウドサービスとして、GmailやHotmailがあります。

クラウドサービスの種類

クラウドサービスは大きく分けると『SaaS』『PaaS』『IaaS』の3種類に分類できます。SaaSは「Software as a Service(サービスとしてのソフトウェア)」の略語で、インターネット上で使えるソフトウェアを提供するサービスです。一般的に導入されるクラウドサービスのほとんどはSaaSと言えます。一方アプリケーションを構築する開発環境を提供するのがPaaS(Platform as a Service、サービスとしてのプラットフォーム)、サーバーや記憶装置といったインフラを提供するのがIaaS(Infrastructure as a Service、サービスとしてのインフラ)です。PaaSとIaaSはインフラエンジニアや開発エンジニアが主に使用します。

クラウドサービスのメリット

インターネット上で使用するクラウドサービスのメリットとしてまず挙げられるのは、初期費用の安さです。導入時にサーバーやシステム構築が必要ないため、初期費用を抑えられます。構築済みのシステムを利用できるため、社内に専門知識を持つエンジニアがいない企業でも手軽に導入できるのも利点です。メンテナンスもサービスを提供するベンダーが担うため、企業で実施することはありません。また、その時々の必要性に合わせて、ストレージや機能を変更しやすいのもクラウドサービスの特長です。加えてサーバーは安全性の高いデータセンターへ設置されているため、災害対策としても効果的です。

クラウドサービスのデメリット

利便性の高いクラウドサービスですが、カスタマイズ性の低さはデメリットです。オプションによる機能の追加はできますが、自社に合わせたシステム構築といった使い方はできません。選定するクラウドサービスによっては、導入済みの社内サービスとの相性が悪いこともあるでしょう。またサービス停止のリスクが考えられる点もデメリットです。経営状況の悪化によりベンダーの運営会社が倒産する可能性はゼロではありません。ネットワークの障害やサイバー攻撃による被害を受け、サービスの継続が難しくなる事態も考えられます。事前の仕様確認は必須です。

テレワークにクラウドサービスが向いている理由

テレワークへ移行するときには、クラウドサービスの利用が向いています。コミュニケーションでもファイル共有でもスムーズな利用ができるため、ストレスなく業務に利用しやすいのです。

非対面での生産性を向上させるため

対面のコミュニケーションに慣れている社員にとって、テレワークによる非対面の状況で業務に取り組む環境は、戸惑うことも多いでしょう。コミュニケーションがうまくいかないことで、業務が滞ることも考えられます。クラウドサービスの中には、Web会議システムやグループウェアというコミュニケーション基盤が整っているものがあります。サービスの導入後すぐに利用できるため、リアルタイムでやりとりしやすくなるのです。円滑なコミュニケーションをとりやすいため、生産性向上につながります。

ファイルアクセス共有におけるフリクションレス化

社員がそれぞれ別の場所で業務に携わるテレワークでは、ファイル共有が欠かせません。頻繁にやりとりするため、スムーズなファイル共有が業務の効率化につながります。クラウドサービスは、ログイン情報・インターネット環境・端末さえあれば、いつどこからでもファイルへアクセス可能です。テレワークだからといってファイル共有に時間が掛かることはありません。またファイル共有時のセキュリティ管理を考える上でも、クラウドサービスは適しています。クラウドサービスセキュリティの認証である「ISO/IEC 27017」を受けているサービスであれば、高セキュリティのため安心です。

クラウドサービスを導入する手順と方法

自社に適したクラウドサービスを導入するためには、正しい手順を踏むことが大切です。手順と方法を確認し、導入時の参考にしましょう。

何のためにクラウドを導入するか考える

まず行うのはクラウドサービスの導入目的をはっきりさせることです。業務効率化が目的の場合と、社員の負担軽減が目的のケースでは、適切なサービスが異なります。目的が不明瞭なままサービスを選定すると、使い始めてから不足している機能に気付いたりや、不要な機能があると判明したりします。機能不足の使いにくいサービスでは、社員が使いたがらずテレワークの効率が下がるかもしれません。またオーバースペックの状態では、余計なコストが掛かってしまいます。目的をはっきりさせるために、まずは業務フローの再確認が必要です。実際にサービスを利用する社員へヒアリングすると、業務の実態をよりつかみやすいでしょう。

クラウド利用の企画書を作りバックアップをとる

目的が明確になったら、次に利用の企画書を作成します。どのような業務に導入するか定め、保管するファイルの扱いについても決めましょう。予算も決まれば、導入するクラウドサービスの候補がはっきりします。次に料金を比較し見積もりを算出しましょう。このときランニングコストも計算することが大切です。クラウドサービスは使い続けている限り料金が発生する仕組みのため、後々のコストも考慮して決定します。加えてデータのバックアップも忘れずに行います。クラウドサービスへ移行する際、トラブルが起こらないとは限りません。万が一への備えが大切です。

クラウドを導入してデータを移行する

一通りの準備が終わったら、クラウドサービスを導入しましょう。部署やチームを限定し小規模で取り入れ社内テストを実施すると、問題点を洗い出せます。必要なサポートが明確になり、そのための準備が整ったら、クラウドサービスへデータを移行します。サービスに慣れるまでは、社員から疑問や質問が出ることもあるため、各部門への適切なサポートが必要です。

導入に迷うときは相談するのも一手

テレワークの導入が初めての企業は多いでしょう。クラウドサービスの選定時にどのように選べば良いか分からないこともあるはずです。そのようなときには、専門家へ相談できるサービスを利用すると役立ちます。

総務省が専門家相談窓口を開設

総務省では『テレワーク・ワンストップ・サポート事業』を実施しています。この事業で、テレワークを導入しようとする企業等に対し、専門的な知識やノウハウをもつ専門家へ、メールや電話による無料相談が最大3回できます。

テレワーク時の労働管理や、情報セキュリティに関することなどについてもアドバイスを受けられます。

まとめ

テレワークの導入にはクラウドサービスの利用が役立ちます。スムーズなコミュニケーションやファイル共有ができる機能を備えたサービスであれば、慣れないテレワークの働き方に社員が対応しやすいでしょう。クラウドサービスを導入するときには、まず目的をはっきりさせます。明確になった目的に合致するサービスを選べば、機能が過不足なくそろい使いやすいはずです。導入時に迷うときには、専門家へ相談するのも一つの方法です。

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