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ファイル暗号化ツール6選とサービス紹介。選定ポイントも詳しく解説

公開日:
2023/12/08
最終更新日:
2023/12/08
目次

ファイル暗号化ツール6選とサービス紹介。選定ポイントも詳しく解説

ファイル暗号化は機密情報を扱うこともある企業にとって、欠かせないセキュリティ対策です。暗号化の基礎知識や実施することによるメリット、暗号化の方法について見ていきましょう。また企業が導入するのにおすすめの暗号化ツールも紹介します。

ファイル暗号化とは何か

そもそもファイル暗号化とはどのような技術なのでしょうか?まずは仕組みと必要性についてチェックしましょう。

第三者からファイルを保護する技術

暗号化は鍵を用いて暗号アルゴリズムという処理を行い、ファイルを特定の形式へ変換する技術です。この処理により、特定のユーザー以外はファイルを読み書きできない状態にします。

他のユーザーがファイルへアクセスしようとすると、「アクセスが拒否されました」などのアラートが表示され、内容の閲覧ができなくなります。

また暗号化は暗号アルゴリズムの種類によって安全性が異なります。加えて鍵の管理もセキュリティの強度を左右する課題の一つです。

なぜ暗号化が必要なのか

特定のユーザー以外がファイルを閲覧できないよう処理する暗号化は、企業がファイルを扱う際、欠かせない技術です。他から内容を見えない状態にすることで情報漏えいを防ぎやすくなるからです。

また機密性の高い情報を暗号化して扱うことで、取引先の信用獲得にもつながります。情報管理が不適正な企業は、情報漏えいを心配する取引先から取引を控えられる場合もあります。

また個人情報の保護体制に対する第三者認証制度『Pマーク』(プライバシーマーク)や『ISMS』( Information Security Management System、情報セキュリティマネジメントシステム)を取得し、確かな情報管理を実施している企業であることをアピールするために、ファイル暗号化が必要というケースもあります。

ファイルを暗号化するメリット

特定のユーザー以外が閲覧や編集をできないようにするファイル暗号化は、企業としての信用にもつながる処理ということが分かりました。ファイル暗号化のさまざまなメリットを紹介します。

情報漏えいの防止

まず挙げられるのは情報漏えいを防げることです。例えばファイルをメールに添付して送信する際、暗号化せずに送ると誤送信による情報の流出が起こる可能性があります。

このときファイルを暗号化していれば、他のユーザーには簡単に閲覧できず、解読が非常に複雑なため情報漏えいリスクの軽減につながります。

サイバー攻撃からデータを守る

サイバー攻撃を受けたときにも、暗号化されていれば情報を守れる可能性が高まります。外部からの不正アクセスで万が一ファイルを盗み取られたとしても、暗号化されていれば簡単には解読できないからです。

テレワークが広まっている中、社員が自宅からインターネットに接続して業務を行うことが増えています。企業よりもセキュリティが甘い個人のパソコンへ侵入し、そこからデータを取られる被害も発生しているのです。

暗号化により第三者からは意味の分からないファイルになっていれば、閲覧や改ざんにより被害を受けることを避けられます。

紛失時のセキュリティ対策

情報漏えいはファイルの持ち出しによっても起こる可能性があります。例えばファイルを保存している端末やUSBメモリが紛失したり盗難に遭ったりすることで、情報漏えいするケースがあるのです。

このようなミスによる情報漏えいは、予防策を取っていても発生する可能性があります。そのためファイルを紛失しても盗み見されないよう、暗号化により対策することが大切です。

ファイル暗号化の方法

万が一のときに情報漏えいを防ぐ手段として、ファイル暗号化が有効であるとして、では具体的にどのような方法でファイル暗号化を実施するのかを説明していきます。

ファイルを圧縮してパスワードを付与

手軽に実施するのであれば、ファイルを圧縮してパスワードを付与する方法があります。暗号化とは厳密には異なりますが、パスワードを設定することによりファイルの保護に役立てられる方法です。

仮にファイルを添付したメールが傍受されていても、パスワードがなければ中身を閲覧できません。ただし大量のファイルを扱う際、全てにパスワードを設定するのは大変な作業です。

加えて1度解凍したファイルは保護されない点もデメリットです。

Windows EFS機能を使う

業務に利用しているパソコンがWindowsなら暗号化ファイルシステムである『EFS機能』(Encrypting File System 機能)を利用した暗号化が可能です。ファイル単体はもちろんフォルダ全体の暗号化もできます。

さらに透過的な暗号化といって、アクセスを許可されたユーザーはパスワード不要で閲覧や編集ができる仕組みです。自動でファイルが復号されるため、パスワード入力の手間が掛かりません。

EFS機能で暗号化するには、まずファイルを右クリックして『プロパティ』を選択します。『全般』タブの『詳細設定』から『内容を暗号化してデータをセキュリティで保護する』にチェックを入れ『OK』で完了です。

暗号化ツールを利用する

より高強度のファイル暗号化を実施するには、暗号化ツールを利用する方法が適しています。暗号化と復号化を実施するツールは、情報セキュリティの専門知識がない人でも、簡単にセキュリティ対策を実施可能です。

パスワードの流出により不正アクセスされることを防ぐために端末認証を取り入れているものや、暗号化したファイルの誤送信を防止する機能を備えているものもあります。

ツールの機能により、人為的なミスによる情報流出を防ぐことにもつながります。

法人向けおすすめファイル暗号化サービス

企業がファイル暗号化サービスを導入するには、法人向けサービスが向いています。充実の機能が利用できるおすすめサービスをチェックしましょう。

あらゆるファイル形式に対応する「DataClasys」

WordやExcelといった通常のファイルはもちろん、CADといった技術系データのファイルにも対応しているツールを選ぶなら『DataClasys』が向いています。ファイルサイズや形式を問わず暗号化可能です。

さまざまな業界標準に適合するファイル管理ができるため、製造業や教育機関など業界を問わず導入されています。導入にあたり新たな操作はほとんど発生せず、今まで通りの使い方でセキュリティを高められます。

DataClasys 

自動暗号化する「InterSafe FileProtection」

暗号化に手間が掛かると定着しにくいでしょう。『InterSafe FileProtection』であれば、ファイルを保存した時点で自動暗号化ができるため、特別な操作やパスワード管理の必要が一切ありません。

社内では普段通りクリックのみでファイルの閲覧ができますが、InterSafe FileProtectionのない社外では閲覧できない仕様です。そのためメールの誤送信や端末の紛失・不正アクセスによる流出が起こっても、データが見られるのを防ぎます。

InterSafe FileProtection 

独自暗号化でデータを守る「SecretX」

可変256~4096Bit暗号方式という独自暗号方式を採用している『SecretX』は、安全なファイルの受け渡しを可能にするツールです。全てのファイル形式に対応しているため、業務に使用するあらゆるファイルを暗号化できます。

また自動圧縮機能も備えているため、特にメール添付でファイルを扱う場合に向いています。鍵の発行数に制限がなく、1ファイルでも複数の鍵で管理できるため、業務に合わせた利用が可能です。

SecretX 

全社的に管理できる「Fileforce」

オンラインストレージの『Fileforce』も暗号化に役立てられるサービスです。保管するファイルを業界最高水準の強度を誇るAES256で暗号化するため、万が一の事態でも情報漏えいを防ぎます。

暗号化や復号化が自動で実行される点もポイントです。ユーザーは特別な操作をすることなく、十分なセキュリティ強度でファイルを管理できます。社員のアクセス権も全社的に一元管理可能です。

Fileforce 

無料で使えるファイル暗号化ソフト

ファイル暗号化ソフトがどのようなものか試してみたいという場合は、無料で使えるタイプを利用する方法もあります。企業側から無料サービス導入の許可が出ている場合、検討してもよいでしょう。

ICカードにも対応した「ToraTora」

強力な暗号化が必要な場合には、ICカードによる暗号化ができる『ToraTora』が向いています。パスワードと併用した場合には、万が一パスワードが流出したとしても復号化されません。

ICカードがない場合には、ToraToraを提供しているiCanalのフリーウェア『myuToken』を代わりに利用できます。

ToraTora

操作性抜群の「セキュリティ・ウェアハウス」

『セキュリティ・ウェアハウス』は高い操作性が魅力のファイル暗号化ソフトです。Windowsに似たユーザーインターフェースを採用しているため、導入後の利用がスムーズに進みやすいでしょう。

暗号化したファイルの復号化をダブルクリックでできる点も、手間がなく業務に支障をきたさないポイントです。インストールするだけで利用可能な状態になるため、すぐに試してみたいというケースに向いています。

セキュリティ・ウェアハウス

音声操作もできる「chaky」

暗号化するファイルをドラッグアンドドロップし、パスワードの入力後ボタンをクリックするだけの簡単操作でファイル暗号化を実行できるのが『chaky』です。

低容量USBメモリにも対応しているため、ファイルをUSBメモリで共有する際にも利用できます。また特別な設定なしで音声操作が利用できる点も特徴です。

chaky 

まとめ

ファイル暗号化は大切なセキュリティ対策です。マニュアルを備え十分注意していたとしても、メールの誤送信や端末の紛失といったヒューマンエラーの可能性はあります。また不正アクセスのリスクもなくなりません。

このとき暗号化をしていると、万が一ファイルが流出したとしても簡単に解読できないため、盗み見されるリスクを低減できます。十分なセキュリティ対策は、企業としての信用にもつながります。

取引先からの信用を得るのにも、『Pマーク』や『ISMS』認証を受けるのにも必要な対策です。より効果的な暗号化には、ファイル暗号化ソフトの利用が向いています。おすすめソフトを参考にソフトを選び導入しましょう。

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