クラウドストレージは使い方によって業務効率化が期待できるサービスです。具体的にどのような使い方ができるのか見ていきましょう。サービス選びのポイントも押さえることで、自社の業務や利用方法に合うクラウドストレージを選べます。
まずはクラウドストレージを解説
使い方の詳細を知るために、まずはクラウドストレージがどのようなサービスなのか把握しましょう。
クラウドストレージとは、データを保存する場所
『オンラインストレージ』とも呼ばれるクラウドストレージは、クラウド上にデータを保管するサービスや保存領域のことです。クラウドストレージへファイルをアップロードすることで、パソコン本体の容量を使わずにデータを保存できます。
自社でサーバーを用意しなくてもインターネット経由でログインするだけで使えるため、低コストで導入できる点がメリットです。
使い方を知る前に選ぶポイントを知っておこう
業務にクラウドストレージを導入するときには、選び方のポイントを押さえることが大切です。ポイントを知った上で選定すれば、自社で使いやすいサービスを導入できるでしょう。
データの容量は必ずチェックしておく
まずチェックすべきポイントは『データ容量』です。今後増えるデータも見越した上で、自社に必要な保存容量がどの程度なのか事前に確認しておけば、契約後に容量が不足していたという事態を防げます。
1回でアップロードできる最大データサイズもポイントです。クラウドストレージでは最大データサイズが制限されていることが多く、一つ一つのデータ容量が大きい場合はアップロード自体ができないこともあります。
日常的に扱うデータのサイズと検討しているサービスの上限サイズを確認し、無理なくアップロードできるかどうか事前にチェックしましょう。
セキュリティ対策が万全かチェックしておく
クラウドストレージには大切なデータを預けることになりますので、十分なセキュリティ対策が施されていることも重要な選定ポイントです。情報の流出を防ぐために、安全に利用できるサービスかどうかを確認しましょう。
セキュリティは三つに分けて考えることで十分な対策ができます。ウイルスやハッキングといった外部からの攻撃には、不正アクセス対策や暗号化・ウイルスチェックが有効です。
社内で起こるヒューマンエラーや不正が原因で起こる情報漏えいは、アクセスログの管理・アクセス権の付与・デバイス認証などで予防できます。
また災害や過失などによるデータ消失には、バックアップを取る、データセンターの所在地を把握しておくなどの対策が必要です。
価格帯を確認する
クラウドストレージサービスを選ぶ際には、予算に見合ったコストかどうかも重要な基準になります。導入時の費用だけでなく運用コストも検討しましょう。発生し続ける費用のため、無理なく運用できる価格帯のサービスを選ぶことがポイントです。
費用の計算方法は各サービスで異なります。アカウント数に応じて料金が変わるタイプは、少人数であればお得でしょう。しかし社員数が多い大規模な企業ではアカウント数無制限の方が割安かもしれません。
同じベンダーが提供するサービスでもプランによって計算方法が異なるため、自社の使い方に合っているものを選びましょう。
導入後のクラウドストレージの使い方や用途
容量やセキュリティ・コストなどをチェックすることで、自社に合うサービスを選べることが分かりました。次に、導入したクラウドストレージで具体的にどのような使い方ができるのかを確認しましょう。
写真や動画、PDFなどのデータを保存できる
インターネット上でデータの保管ができるクラウドストレージは、自社で扱うデータの保存場所として使えます。特に動画・画像・音楽など大容量データをクラウド上に保存すれば、自社サーバーや端末の容量を圧迫しません。
ただしインターネット上に保存することで、ランサムウェアをはじめとするサイバー攻撃の標的になるリスクがあることは知っておきましょう。
また、クラウドストレージのデータセンターが自然災害でダメージを受ける可能性も考えられます。どうしてもデータが必要なときにインターネットの接続障害が発生することもあるでしょう。
万が一の事態に備え、オフラインでもデータが取り出せるよう重要なものはバックアップを取っておくと安心です。
データやファイルを共有する
クラウドストレージでは、保存したファイルを共有することもできます。アクセス権が付与されたメンバーであればストレージ内のファイルをすぐに検索し利用できますし、メンバー以外との共有もURLの送信のみで可能です。
メールにファイルを添付して送信する必要がないため、共有にかかる手間を削減できます。また十分なセキュリティ対策が行われているサービスなら、共有時の情報流出リスクを低減できるでしょう。
サーバーやメールによるファイルの共有では、受信後に誤ってファイルを削除する可能性があります。ファイルを共同管理できるクラウドストレージを利用すれば、共有後のリスクにも備えられる点がメリットです。
データやファイルの転送ができる
メールでは送信できない大容量のデータを扱うのに便利なファイル転送サービスですが、セキュリティ面は不安があります。クラウドストレージはよりセキュアなファイル転送サービスの代替となります。
法人向けクラウドストレージであれば、ほとんどに高度なセキュリティ体制がありアクセス権の付与も可能です。承認されたユーザーだけがアクセスできるよう設定できるため、ビジネスでも安心して利用できます。
共有フォルダへアップロードした後のデータ確認や修正・ファイルの差し替えもできるため、急な変更が発生したときでも手間なくスピーディーに対応できるでしょう。
共同編集ができる
クラウドストレージにアップロードしたファイルは、共同編集も可能です。チームのメンバーで共有フォルダを用意しておくと、テレワークなどのため離れた場所で作業をしているメンバー同士でも効率的に業務を進めやすいでしょう。
なお、編集時には、PC側にデータを同期して保持するタイプと非同期型の2種類があります。同期型はフォルダ単位でファイルのデータがPC側に残り、同期時のネットワーク負荷も高くなりますが、非同期型でかつ暗号化されたキャッシュデータしか残らないサービスでは、ネットワーク負荷が抑えられるだけでなく、セキュリティ的にも安心です。
クラウドストレージはスマホでも使える
社内や自宅のパソコンはもちろん、スマホで利用できるのもクラウドストレージのメリットです。スマホを業務に使用している場合に、クラウドストレージを導入すると実感できるメリットを確認しましょう。
モバイル対応があり、安心して利用できる高セキュリティなクラウドストレージサービスも紹介します。
容量不足を解消できる
近年では業務にスマホを使っている企業も増えてきました。動画や画像で手軽に記録できる反面、容量が足りず思うように使えないケースもあるでしょう。
クラウドストレージを利用すれば、専用アプリを通してスマホ内のデータをインターネット上に保存可能です。その分スマホ内の容量に空きができるため、容量不足を解消できます。
セキュリティ対策が万全『Fileforce』
企業向けに導入するクラウドストレージには『Fileforce』がおすすめです。端末の種類を選ばないWeb UI搭載で、スマホからもブラウザ上でファイルの管理や共有ができます。専用アプリの利用も可能です。
徹底したセキュリティ対策もFileforceの特徴です。集中管理機能を用いたアクセス権や利用範囲などの制限の他、統計機能とレポートを利用して詳細なログの確認ができます。
社内の不正利用を防止できるだけでなく、万が一トラブルが発生した際にも速やかに原因究明や再発防止の対策ができるでしょう。
Fileforce (ファイルフォース) | 法人向けクラウドストレージ
まとめ
クラウドストレージには、ファイルの保存・共有・転送・共同編集といった使い方があります。サーバーやメールなどで個別に行っていた作業をクラウド上で一括して行えるサービスは、業務の効率化に役立つでしょう。
自社の業務に合った容量やセキュリティ要件を満たしており予算に合致していることを確認しておくことで、導入の失敗を減らせます。