クラウドストレージとNASの併用で、データの機密性に応じたセキュアなストレージ環境を実現。DX推進を支える運用のしやすさも高評価
北九州市に本社、大分県中津市および福岡市に計3か所の事業所を構え、北部九州を中心として国土交通省やNEXCO、自治体などから舗装・土木・港湾工事といった幅広い分野で施行管理を請け負う、地域屈指の老舗企業、岡本土木株式会社(以下、岡本土木)。
豊富な実績と技術、歴史を持つ企業であると同時に、SDGsやDXといった先進的な取り組みに積極的な同社では、NASのアクセス権限管理の厳格化やサイバー攻撃への対策強化といったセキュリティ向上が課題となっていました。このたび、そういった課題を解決するストレージとしてFileforceの導入を推進した伊藤氏に、その背景と効果について話を伺いました。
背景・課題
重要データへのアクセス権限管理やマルウェア対策といったセキュリティ面の強化
福岡・大分に3拠点の事業所を構え、自社で運用するNASで社内のファイル共有をおこなっていた岡本土木。保存するファイルの機密性を考慮したアクセス権限管理や、サイバー攻撃へのリスク顕在化に伴い、1年半ほど前よりストレージ環境の見直しが始まりました。
北九州本社の総務部でIT機器管理やシステム全般の管理運用を担当する伊藤氏は、こう振り返ります。
「従来運用していたNASは、人事関係などの重要データへのアクセス権限を詳細に設定できないことや、万が一の漏えいにもログ管理が十分でない点に懸念がありました。また、以前からウイルス対策も行っていましたが、マルウェアがウイルス対策ソフトをすり抜けるケースも市場では報告されていて、経営陣含めてセキュリティ対策を強化していく意向も強くありました。」
そういった要件を満たす “クラウドストレージ”の検討を、岡本土木は始めました。また、事業柄データ容量の大きな写真などのファイルを社外と共有することも頻繁な同社では、メール添付によるファイル共有のほか、無料のファイル転送ツールやUSBなどを活用することもあったといい、その点におけるセキュリティ強化も主眼となりました。
選定・導入
セキュリティが高く使い勝手の良いクラウドストレージとNASをハイブリットで運用
伊藤氏は、取引先とのファイル共有でクラウドストレージを利用した経験があったものの、使い慣れた人でなければ操作しづらい印象を受けたため、使い勝手の良さと強固なセキュリティが両立できるクラウドストレージを模索していました。
「ファイルフォースの紹介をうけ、フォルダ階層に関わらずアクセス権限の設定ができ、従来のNASのフォルダ構成や運用を再現できることと、トライアル利用を通して分かりやすい画面操作や快適な性能を実感できたことが、導入の決め手となりました。」と伊藤氏は話します。
まずは経営陣・コーポレート部門・管理者が扱う人事情報や、重要ファイルだけをFileforceに保管して強固なセキュリティ対策を行い、一般的な業務で保管・社内共有したいファイルはNASを運用することで、データの機密性に応じたストレージ環境の整備が実現できているという岡本土木。
また、NASからクラウドストレージへのデータ移行後、伊藤氏はFileforceの使い勝手の良さを再認識したといいます。
「移行時はデータ整理を徹底して、フォルダ構成やフォルダ名を工夫しました。業務に必要なフォルダだけをユーザに見せて、限りなく従来のNASに近い理想的な形で導入ができたので、詳細な利用説明すら不要でした」
導入後の効果
ログとバージョン情報で万が一の対策を。中小企業にこそ最適な運用のしやすさで支えるDX
重要なデータをFileforceに保存することで、アクセス権限管理の厳格化のほか、詳細な操作ログやバージョン情報が活用でき、万が一のデータ消失時にもデータ復旧が可能な環境を整備。さらにActive Directoryでユーザを一括管理するため、クラウドとNASのハイブリット構成でも運用負荷が高いということは無いと話す伊藤氏。
「数年前から社長、常務はじめトップダウンでDXを推進しています。現在では社員のDX意識も醸成されてきていると感じています。ここ1年で複数のクラウドサービスを使い始めましたが、唯一Fileforceについては社内からの問合せがなく非常に助かっています。中小企業なので、自社独自のシステムを開発するのではなく、様々なクラウドサービスを組み合わせて利用することにはなります。社内の問合せをいかに減らすことができるかも、管理者としては重要視しています。その点もFileforceを導入した価値と考えています」(伊藤氏)
詳細な権限管理でファイルを安全に保管・共有し、万が一の際には変更履歴やログを分析したり、データ復旧をしたりが可能なクラウドストレージと、通常の業務ファイルを保管・管理するNASのハイブリット運用で、セキュリティ強化と業務効率化、更に、業務への最適化も実現した岡本土木。 手間のかからない運用と快適な使い勝手で業務に定着するFileforceは、岡本土木の急速なDX推進を今後も支えていきます。
<導入支援パートナー:システージ株式会社 萱野氏コメント>
「岡本土木様とはFileforceのフォルダ共有機能でファイルのやり取りをしていますが、以前はメールへの添付でファイル共有を行っていたので、Fileforce導入により情報のやり取りがスムーズになりました。」
本事例のポイント
- 課題
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- 重要データの厳格な管理
- セキュリティ対策の強化
- 詳細な管理者ログ、ユーザログの保管
- 選定理由
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- 詳細なアクセス権限管理
- Active Directory連携による効率的なユーザ管理
- エクスプローラーからの簡単なファイル操作
- 効果
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- セキュリティの高いストレージ環境の整備
- 安全かつ簡単な大容量データの共有
- AD連携で手間をかけない運用を実現