システム専任は不在でもスムーズな移行を実現!
オンプレ管理からの解放と安心の定額利用
株式会社市浦ハウジング&プランニング(以下、市浦H&P)は、東京のほか名古屋、大阪、福岡にも支店を構えるハウジング分野専門コンサルタントです。人間居住の向上と住宅・住環境における新たな価値創造を通して “人が輝く地域社会の実現”に尽力しています。
これまではオンプレミス型のファイルサーバーを利用していましたが、5年ごとに行われるサーバー・PC等の総入れ替えを機に、クラウドストレージFileforceへ移行。ハード機器の管理負担が取り除かれただけでなく、社内外との連携も円滑化し、業務の幅が広がったといいます。
今回は、全社のIT機器一斉リプレースのプロジェクトを推進した住計画室プロジェクトリーダーの天野氏、建築室 主任の荒井氏、住宅事業推進室の大出氏、OA管理担当の澁谷氏に話を伺いました。
背景・課題
熱によるサーバダウン…オンプレ型ファイルサーバ管理に限界
―オンプレミス型のサーバが熱で停止し、業務が滞ってしまうこと複数回……
システム専任担当が在籍していない市浦H&Pでは、技術職員がOA機器の日常管理も兼任しています。オンプレミス型のサーバを東京・大阪の両オフィス内に据え置いて利用していた当時は、日常的なファイルサーバの管理にかかる負担が大きい点が課題でした。
なかでもサーバ管理においての悩みは、サーバルームの熱負荷問題だったといいます。猛暑の夏には、週明けに出勤してみるとフロアに警告音が鳴り響いているといった事態を、一度ならず経験したそうです。
「熱でサーバがダウンしてしまうと、全社的に業務が停止してしまいます。それ自体も大きなストレスですが、実際にサーバーがダウンしてしまったときには、早期復旧のためにOA係が中心となって対応に当たらなければなりません」(澁谷氏)
「そういったオンプレ型ファイルサーバの運用は、技術職員の担当業務に大きな影響を与えていました」(天野氏)
さらに、オンプレミス型では5年に1度、サーバ入れ替えが必要でした。市浦H&Pでは、サーバ入れ替えのタイミングに合わせてPC等のOA機器も一新していたといいます。
「機器の管理負担に加えて入れ替えのコストや手間も生じていたことから、ハード機器を所有せずに済むクラウドサービスの利用が最も望ましいと考えるようになりました。そこで、いくつかのサービスを検討しはじめました」(荒井氏)
選定・導入
一度は諦めかけたクラウドストレージ。
「定額制」と「データのファイル間連携」が導入の決め手に
クラウドストレージの検討開始当初は、他社より提供されているサービスをトライアルされたとのことですが、導入には至りませんでした。
「一番大きな問題は、業務で必須とされる機能が搭載されていなかったことです。具体的には、業務で使用するCADデータ内で、フォルダパスを参照して他の関連データと紐づけるといった操作が可能なサービスであることは、サービスを選ぶうえで前提条件でした。ですが、当時の我々が知る限りでは、そういったデータのファイル間連携が可能なクラウドストレージはありませんでした」(荒井氏)
そこで候補に上ったのが、データセンターの活用だといいます。
「データセンターの検討もしましたが、コストが想定以上にかかることがわかりました。従量課金型のクラウドサーバでは、ランニングコストの想定が難しいことがネックになっていました」(荒井氏)
そういった状況に一度はクラウドストレージの導入を諦めかけていたところ、行きついたのはFileforceでした。
「まず着目したのは、定額制のサービスである点。これならば、利用料の見通しがしやすく、従来のオンプレ型のサーバを導入する場合のリース料、保守料と比べても安価に済むこと明確に示せたため、上層部にも納得してもらえます。
さらにFileforceは、弊社の前提条件であるデータのファイル間連携が可能でした。各種クラウドサービスを比較検討してきたなかで、上記2点に加えて高いセキュリティをも実現するサービスはFileforceのみ。これしかない!と一気に導入へと突き進むことになりました」(天野氏)
【クラウドストレージ選定における市浦H&Pの前提条件】
- 定額で利用できる
- データのファイル間連携が可能である(ファイルパスが使える)
- 強固なセキュリティが備わっている
導入後の効果
導入支援サービスにより、スムーズな移行を実現
管理負担がなくなり、社外との連携も円滑化
IT機器の一斉リプレースでは、市浦H&Pの技術職を兼任するプロジェクトメンバーが、自身の業務をこなしながら全社的なデータ移行を実施するということで、苦労も大きかったのではと伺うと荒井氏はこう回答します。
「移行にあたっては、ファイルフォースの導入支援担当者の極めてスピーディかつ丁寧な対応に助けられました。
まず、各打ち合わせでの説明が明瞭です。導入・移行の手続きはもちろん、弊社内での浸透・教育にかかるマニュアルや説明会の大枠まで、ほとんどファイルフォース側で用意されていました。
我々は、社内向けに少し調整するのみです。さらに実際の社内説明会にも導入支援の担当者に出席してもらえましたので、非常に心強かったです」
データの移行作業は約3週間程度で行われたとのこと。
「ファイルフォースの導入支援サービスで支援を受け、作業のほとんどは、営業時間外に実施されました。データのコピーに2週間ほど。そこで移行できなかったものが精査されてサマリー報告してもらい、差分の移行を行って完了処理を行いました。
実質は夜間と休日のみの移行作業で1ヶ月かからず、職員の業務への影響ありませんでしたね」(大出氏)
移行による障害や不具合、ユーザ間での大きな混乱も見られなかったといいます。
「Fileforceは、オンプレ型のファイルサーバと極めて近い使用感で利用できるのと、フォルダ構成もほぼ変えずに移行できたため、スムーズに移行ができました」(澁谷氏)
さらに、Fileforceを導入した先には“ハード機器管理からの解放”だけでなく、“業務幅の拡大・円滑化”という嬉しい結果も。
「プロジェクトフォルダ機能なども活用を始めています。社外との連携も円滑化し、業務の幅が広がってきています。今後は、電子帳簿保存法対応もFileforceで実施したいと考えており、事務職員からファイルフォースへ対応を相談させてもらっています。引き続き、弊社とともに並走していただけると助かります」(荒井氏)
本事例のポイント
- 課題
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- オンプレミス型のファイルサーバの管理負担が大きい
- サーバダウンによる業務停止の懸念
- 5年おきのIT機器総入れ替え時のコストと手間
- 選定理由
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- 定額利用ができる
- データのファイル間連携にフォルダパスが使える
- ファイルサーバに極めて近い使用感を実現できる(エクスプローラからのファイルアクセス)
- サポート体制の充実
- ヘルプページやサポート体制の充実
- 効果
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- ファイルサーバの機器管理・運用にかかる負担からの解放
- プロジェクトフォルダ機能など社外との連携業務の効率化・円滑化が図れる
- セキュリティの向上
- 法改正へも安心して対応できる
※本記事の内容は取材時(2023年12月)の情報です。