コロナ禍の未曾有のビジネス環境変化にも負けない
業務インフラ整備を実現。Fileforceから始めた
業務システムのクラウド活用とメリット
株式会社朝日ビルメンテナンス様(以下、朝日ビルメンテナンス)は、創業から70年以上の経験と信頼、技術を活かし、本社のある福岡県を中心に建物の清掃、設備保守、警備などの総合管理業務を行っています。
新型コロナウィルス流行により、リモートワーク体制の構築が急務となった企業が多い中、同社はそれに先駆けて社内システムの積極的なクラウドサービス活用を進めており、社内システムへのSaaS活用の第一弾となったのが、社内ファイルサーバのFileforceへの移行でした。結果的に、コロナ禍の働き方の変容においても、ファイル管理や共有に関して不便を感じずに、社員の健康を守りながら安全に事業継続ができたという同社。Fileforce導入プロジェクトを推進した執行役員 総務経理部部長の太田氏に話を伺いました。
セキュアで使いやすい業務インフラの整備を管理負荷の低いクラウドサービスで検討
朝日ビルメンテナンスでは、他業務との兼任の方を含め2名体制ですべての社内システムの管理をしています。同社では、ITやPCなどの機器にあまり詳しくない方を含めたあらゆるユーザーが利用しやすく、社内外の場所を問わず、スマートフォンなどからも業務ができる安全な業務インフラの整備とシステム導入を検討していました。
また、人員リソースの有効活用のため、情報システム部門に専任者を配置しなくとも兼務で運用できる社内の管理体制の確立も重要なミッションであったと太田氏は言います。
「2019年の春、社内の利便性を向上しながらもシステム管理負荷を下げるために、クラウド活用を検討していた際、取引銀行でもある福岡銀行からファイルサーバのクラウド移行に最適なサービスとして紹介されたのがFileforceでした。それまでのオンプレミスのファイルサーバでは、社外からのアクセスに課題あったことに加え、ディスクやネットワークエラーなどのトラブルで業務影響が発生しそうになり、全社の情報システム担当としては冷や汗をかくようなケースや、誤操作でのファイル削除によるデータ復旧依頼などもあり、業務時間への配慮やリモートで復旧ができない場合には夜間休日を問わずに出社して対応する必要があるなど、管理負荷が高い状況でした。限られたリソースでの安全なファイル管理を目指し、社内ファイルサーバのクラウド化の検討を開始しました。」
エクスプローラから使えるわかりやすい操作感とファイルサーバの運用ルールが継承できることがポイントに
ファイル管理の新しい仕組みを導入する際に同社が重視したのは、オンプレミスのファイルサーバと同様の利用方法が可能で、様々なITリテラシーの社員がスムーズに利用を開始できる点でした。その点Fileforceには、エクスプローラからローカルドライブのように使える「Fileforce Drive」があり、アクセス権限などもオンプレミスのファイルサーバと同じルールを継承できることがポイントとなりました。
また、選定フェーズのトライアル実施期間中には、Microsoft社のOneDriveやSharePointなどとも比較し、操作性はもちろん、ファイルのバージョン管理や削除といったアクションの管理が容易であること、外部とのフォルダ・ファイルの共有などの機能についても確認をされました。加えて、万が一ランサムウェア被害を受けた場合にも、バージョンファイルからのリカバリーが可能なことも安心材料となったと同氏は言います。
SaaS導入検討の際に懸念となりがちなコスト面については、オンプレミスのファイルサーバにかかる全体費用やランサムウェア対策を含めたセキュリティ対策、サーバー管理リソースを考えるとクラウド化するメリットのほうが大きいという判断をされました。
導入時のデータ移行に関しては、新旧の環境で約1か月間の並行運用期間を設けたといいますが、ファイルフォースのサポートチームと調整した移行スケジュールと事前ヒアリングシートで準備や移行面でも非常にスムーズに環境整備ができ、同時にインターネット接続経路の関係で心配していた帯域の確保も結果的に何も問題は起きなかったと太田氏は振り返ります。
「コロナ禍が本格的になる前にFileforceを皮切りに業務システムの大半をクラウド化できたことで、事務関連の業務を中心に社外、自宅などの場所を選ばずにオフィス内と同様の業務ができるインフラ環境を整えることができました。Fileforceのパーソナルフォルダを使うことでPCにはファイルを保存しないことを徹底し、リモートワークでのデバイス紛失などにも対応できています。クラウド化準備を進めていたことで、コロナ禍においてもリモートワーク用のデバイスを確保するだけで業務ができる状況でした。タイミング的にも社員の健康を守りながらスムーズに業務の継続ができたことは、本当に良かったと考えています。あわせてシステムのクラウド化に伴い、リモートワークを阻害するアナログ業務の根本的見直しなどにも着手ができ、DXの第一歩にもなりました。」
導入後の効果
クラウドサービスの活用でコロナ禍でのスムーズなリモートワーク導入とシステム管理負荷削減を実現
導入後の様子については、ユーザーからは良い意味で何の反応も無かったと言います。
「社員は導入当初からクラウドストレージということを全く意識せずに全社のファイルサーバとして使用しています。システム管理担当としてもFileforce導入後は、年に数度あったシステムトラブル対応が「ゼロ」となり、非常に安心しています。また、これまでは誤操作によるファイル削除などではファイル単位でのリストアができず大変でしたが、今は誤って削除をしても対象ファイルだけをごみ箱から戻せるので社内からの問い合わせ対応も楽になりました。」
前述のコロナ禍におけるスムーズなリモートワーク導入に加え、ビルメンテナンス業の現場で働く社員との情報共有もプロジェクトフォルダ活用で非常に便利になったと太田氏は言います。
「お客様先に常駐している社員は、常駐先から提供されるPCで業務をすることが多いのですが、会社からの情報共有や各種申請フォームなどは、社員用ホームページにログインしてもらい、現場毎に作成されたFileforceのプロジェクトフォルダにホームページに配置したリンクからアクセスすることで二段階認証を経た上で必要な情報のやりとりを可能とすることができました。従来、離れた環境で業務をしている社員には、紙の資料を郵送し記入後に回収してから本社でデータ化するという作業がありましたが、これを大幅に効率化することができるようになりました。こういった変化はDXによる業務改善の一例と言えます。利用頻度や用途によってユーザーとして登録するだけでなく、プロジェクトメンバーとして登録できる点もFileforceの便利な点です。」
太田氏からは、Fileforce導入により、ファイル管理に関わる顕在化していた課題は、すべて解決することができましたという力強いお言葉をいただくことができました。
先見の明ともいえる、業務環境での積極的なクラウド活用の推進で同社ではコロナ禍のような大きなビジネス環境の変化にも柔軟に対応することができ、現在では更にDXによる業務効率化を進められています。今後、オンライン共同編集やお取引先様との大容量ファイルの共有などでも更に利用範囲を広げてご活用いただけるということでFileforceの進化にもますますの期待をいただいています。ファイルフォースとしても引き続きしっかりと利活用をサポートして参ります。
■本事例でFileforceをご紹介いただいた福岡銀行様からのコメント
ふくおかフィナンシャルグループ 営業統括部 部長
福岡銀行 営業統括部 部長(兼務)
河﨑幸徳 氏
ふくおかフィナンシャルグループでは、取引先様に対してデジタル化を支援する事業を企画、株式会社朝日ビルメンテナンス様にトライアル的にヒアリングをお願いしました。デジタル化に関してのお悩みを伺ったところ、社内ファイルサーバの管理に課題を持たれていましたので、弊社関連会社でも導入を検討していましたFileforceが最適と判断してご紹介させていただきました。今回の事例で同社がデジタル化を進め、Fileforceについても導入効果を実感されている点を大変嬉しく思います。
弊社のデジタル化支援コンサルティングは2019年4月から長崎で開始、2021年10月からは福岡・熊本のお客様にも提供しております。詳細は「福岡銀行 デジタル化支援」で検索ください。
本事例のポイント
- 課題
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- 働き方の多様化に対応できる安全な業務インフラの整備
- ITリテラシーに関わらず誰にでも使いやすいシステムを検討
- クラウドサービス導入によるシステム管理負荷の軽減
- 選定理由
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- 使い慣れたエクスプローラから利用できる「Fileforce Drive」
- アクセス権限などオンプレミスのファイルサーバ運用をそのまま継承できること
- 優れたコストパフォーマンス
- 効果
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- 全社のストレージとしてスピーディかつスムーズに利用開始
- 年数回あった障害対応が「ゼロ」。管理負荷の大幅削減を実現
- コロナ禍におけるスムーズなリモートワーク環境の導入と業務改善効果