株式会社スリムビューティハウス

株式会社スリムビューティハウス（以下、スリムビューティハウス）は、「東洋美容」の理論に基づいたエステティックサロンを国内外で56店舗展開する企業です。 2025年には創業45周年を迎え、高い技術力ときめ細やかなサービスを強みに、多くの女性の「美と健康」を支え続けています。

同社では、他社製のファイル共有サービスを利用していましたが、サービス終了と後継サービスの利便性に課題を感じたことから、ファイル共有基盤の見直しを決断。複数のクラウドストレージを比較・検討した結果、Fileforceの導入に至りました。

今回は、同社のIT関連業務を統括するシステム課の嶋崎氏に、導入の背景や決め手、そして導入後の効果について詳しく伺いました。

システム課　嶋崎 氏

抱えていたデータ管理とセキュリティの課題

これまで、スリムビューティハウスでは他社製のファイル共有サービスを活用していました。しかし、その運用には大きな課題があったと嶋崎氏は振り返ります。

「以前のサービスでは、各部署がそれぞれフォルダを作成し、自由にファイルを保存していました。アクセス制限は設けていたものの、保存容量の制限はなく、管理者側からは誰がどのようなファイルを作成しているのかを把握しづらい状態でした。ファイル名の付け方といったルールも部署ごとに異なり、必要なデータを見つけるのも大変でしたね。」
さらに、外部とのファイル共有にも課題があったといいます。

「社外メンバーとファイルを共有する方法がなく、その都度、個別にアカウントを発行し、特定のフォルダを共有していました。しかし、この方法では アカウントの発行や管理に手間がかかるだけでなく、情報漏洩のリスクも避けられない状況でした。」

ランサムウェア対策なども含め、セキュリティが万全とは言えない状況のなか、利用していたサービスが終了。後継サービスは仕様が大幅に変更されていたため、他サービスの検討を始めたと嶋崎氏は話します。

「これまで利用していたサービスが終了することになり、後継サービスへの移行も検討しました。しかし、システム要件が厳しくなったうえに、 ショートカット機能が使えないなどの業務に支障をきたす変更点が多かったです。そのため、新たなサービスを本格的に検討することにしました。」

操作感を維持しつつ、より安全で快適なデータ管理を

スリムビューティハウスが新たなクラウドストレージを選定する際、最も重視したのは “従来の操作性を損なわないこと”でした。

「操作感が大きく変わると、現場の業務フローが乱れ、社員の負担が増えてしまいます。特に、使い慣れたエクスプローラーの操作感は維持したいと考えていましたし、実際に社員からも『これまでと同じように使いたい』という声が多く寄せられていました。」（嶋崎氏）

選定にあたっては、複数のクラウドストレージを比較・検討したとのことです。

「いくつかのサービスを比較しましたが、エクスプローラーと同様に使えるクラウドストレージは意外と少なかったです。中には “Web上でのみ利用可能”というものもあり、現場での実用性を考えると適していませんでした。その点、Fileforceは求めていた条件にピッタリと合致していました。」（嶋崎氏）

そして、もう一つの大きな決め手となったのが、セキュリティ対策の強化だったと嶋崎氏は話します。

「先ほどお話ししたように、外部とのファイル共有には管理の煩雑さや情報漏洩リスクという課題がありました。そのため、安全性と利便性を兼ね備えたファイル共有機能も、重要な選定基準でしたね。Fileforceなら、 共有リンクの発行やプロジェクトフォルダ機能を活用することで、よりセキュアなデータ共有が実現できます。加えて、ランサムウェア対策の機能も備わっており、万が一の事態にも備えられる点が大きな魅力でした。」

Fileforceの導入にあたり、4TBにも及ぶデータをスムーズに移行するため、様々な対策を講じたと嶋崎氏は振り返ります。

「移行前には、『本当にすべてのデータを無事に移せるのか？』という不安の声も上がっていました。しかし、事前に不要なデータを整理し、部署ごとにスケジュールを組んで段階的に進めました。その際、別のストレージと並行運用することで万が一に備えていたのですが、トラブルもなくスムーズに移行できましたね。」

さらに、こう続けます。
「移行作業にはFileforceのデータ転送ツールを活用させていただきました。データ移行がすべて完了した後も特に問題はなく、それどころか『ファイルアクセスが速くなった』、『データ管理がしやすくなった』といった好評の声が寄せられています。」

Fileforce導入後に実感した3つの効果

Fileforceを導入したことで、スリムビューティハウスはコスト削減・業務効率の向上、そしてセキュリティ強化を同時に実現することができたと嶋崎氏は語ります。

「Fileforceに切り替えた結果、以前のサービスと比較して20％以上のコストを削減することができました。加えて、動作速度や操作性が向上し、セキュリティ機能も強化されたため、コストパフォーマンスの面で非常に大きな効果を実感しています。」

特に、Fileforce導入後の業務効率化に関しては、各部署から高い評価を得ているとのことです。

「Fileforceを導入してまず感じたのは、 ファイルのアップロード・ダウンロード速度が格段に向上したことです。以前はファイルの読み込みに時間がかかり、特に大容量のデータを扱う部署では業務が滞ることもありました。しかし、Fileforceへ移行してから、体感では 今までの数倍の速度でファイルを操作できるようになり、『作業がスムーズになった』と好評です。」

さらに、セキュリティの強化という面でも、大きな効果を実感しているといいます。

「個人的には、どうしてもPPAP方式を廃止したいという思いがあったので、Fileforceの共有リンク機能やプロジェクトフォルダ機能には大きなメリットを感じています。アクセス権限を細かく設定できる点も、海外拠点とのデータ共有に非常に役立っています。また、ログ管理機能のおかげで、社員が誤操作でファイルを移動や削除してしまっても、迅速に復旧できるのが本当に便利です。」

最後に、Fileforceのおすすめできる点や今後の展望をお話しいただきました。

「Fileforceのおすすめできる点はいくつかありますが、その中でも声を大にして伝えたいのがレスポンスの速さです。特に大容量ファイルを扱う部署からは非常に高い評価を得ています。ただ、現状ではまだすべての機能を十分に活用できているとは言えません。今後は、さらに多くの部署でFileforceを効果的に活用してもらえるよう、推進していきたいと考えています。」

本事例のポイント

• 課題

  • 部署ごとのファイル管理により、データが分散し、検索性・管理性が低下していた。
  • 外部とのファイル共有手段が煩雑でリスクもあった。
  • 利用中サービスの終了と後継サービスの仕様変更により、業務への影響が懸念された。

• 選定理由

  • エクスプローラーと同じ操作感で利用でき、従来の業務フローを維持できる。
  • 共有リンクやプロジェクトフォルダ機能により、外部共有のセキュリティと利便性を両立。
  • ランサムウェア対策を含む高度なセキュリティ機能が標準で備わっている。

• 効果

  • 以前のサービスと比較して20%以上のコスト削減を実現。
  • ファイルのアップロード・ダウンロード速度が数倍に向上し、業務効率が大幅に改善。
  • PPAPの廃止や詳細なアクセス権限管理、ログ機能活用により、セキュリティレベルが向上。

※本記事の内容は取材時（2025年2月）の情報です。